Case Study
事例紹介
Oto Lab.のサービスで、多くの医療機関や補聴器販売店が成長を実現しています。
実際の課題解決プロセスと導入効果をご確認ください。
開業に伴う検査体制と補聴器外来の立ち上げを、
言語聴覚士の育成から支援。
大阪あわじ駅前クリニック耳鼻咽喉科・小児科(大阪市東淀川区)
サポート期間:2026年9月~(2028年8月までの2年間の予定)
現地訪問/月2回、オンライン研修/月1回
[課題]
専門的な聴覚診療を支える検査体制と、言語聴覚士が中心となって担う補聴器外来を整えたい。
[支援内容]
聴覚検査の技術指導、検査環境・手順の整備、補聴器外来の運用体制づくり。
[課題]
地域のかかりつけクリニックで、専門的な聴覚診療を提供したい
2026年9月、大阪市東淀川区に開院した大阪あわじ駅前クリニック耳鼻咽喉科・小児科。阪急淡路駅から徒歩1分、JR淡路駅から徒歩2分の立地にあり、耳鼻咽喉科と小児科が連携して、子どもから大人まで幅広い世代の診療に対応しています。
院長の北山一樹先生が大切にされているのは、医学的根拠に基づき、患者さんやご家族にわかりやすく、納得していただける医療です。補聴器診療でも、医師と言語聴覚士が連携し、試聴・調整から販売、購入後のフォローまで院内で一貫して対応する方針を掲げています。
こうした診療を支えるため、開業にあわせて検査設備や補聴器外来の体制を整え、スタッフの技術を育成したいと、Oto Lab.へご相談いただき、2026年9月から支援を開始しました。
経験の異なる言語聴覚士が、共通の手順で検査を担えるように
同院には、2名の言語聴覚士が在籍しており、認定補聴器技能者の資格をもち補聴器販売の経験がある方と、聴覚領域が未経験の方が診療を支えています。聴覚検査や補聴器調整を院内で担う上で、それぞれの経験に応じた教育と、共通の検査手順を整えることが課題でした。
目指すのは、検査機器を操作できるだけでなく、検査の目的や結果の意味を理解し、患者さん一人ひとりに適切な対応ができる体制です。1年後を目標に、検査の標準化とマニュアル作成を進め、医師が安心して任せられる検査部門を確立したいというご希望がありました。
検査と補聴器調整をつなぎ、院内で継続して支えられる外来へ
補聴器外来では、医師の診療方針のもと、言語聴覚士が検査・調整・適合評価を中心となって担う体制を目指しています。聴力検査の結果と、補聴器を装用した際の聞こえ、患者さん自身の実感をどう結びつけるか。開業初期から、評価の考え方と外来の流れを整理する必要がありました。
[解決]
聴覚検査の基礎と、現場で活かせる技術の育成
支援では、純音聴力検査や語音聴力検査をはじめ、補聴器診療に必要な検査の基礎を重視しています。検査の原理や目的を理解し、手順と判断の根拠を結びつけられるよう、現場での指導とオンラインでの相談・研修を組み合わせています。
未経験のスタッフには基礎から学べる機会を設け、経験のあるスタッフも手順や評価の考え方を共有し、スタッフ間のコミュニケーションを促すことで、院内で共通の基準に沿って検査を行える体制づくりを支援します。
支援開始1か月後のアンケートでは、同院から、未経験のスタッフが聴覚検査に取り組めるようになってきたことや、経験のあるスタッフにも日々新たな学びがあることについて、ご評価いただきました。丁寧で具体的なフィードバックやレクチャーが、スタッフの成長と学習意欲を支えているとの声もいただいています。
検査環境と手順を整え、標準化につなげる
同院には、防音室と音場測定の設備があり、聴力検査に加え、補聴器の装用効果を評価できる環境が備わっています。
これらの設備を診療に活かすため、機器の管理や検査条件、実施手順、記録方法を整理することを支援方針としています。日常業務に合わせて手順を共有し、マニュアル化につなげることで、継続して運用できる検査部門を目指します。
言語聴覚士が中心となって担う補聴器外来の運用支援
補聴器外来では、検査、試聴・調整、装用効果の確認、購入後のフォローまでをつなぐ運用体制づくりを支援します。
純音・語音聴力検査に加え、音場での評価や補聴器の特性測定、聞こえの質問紙による主観評価を、調整と適合評価にどう活かすかを整理します。医師と言語聴覚士が診療方針や患者さんの状況を共有し、患者さんが納得して補聴器を使い続けられる外来を目指して、継続的に支援していきます。
支援開始後のご相談では、補聴器の相談から実機の貸し出しまでの流れを、より円滑にしたいという課題も共有されています。運用の中で見えてきた課題を確認しながら、同院に合った外来の流れを検討していきます。
移転開業に伴う補聴器外来の立ち上げから運営までをトータルサポート。
検査技術と診療体制を支えた1年間。
山田耳鼻咽喉科医院(石川県河北郡津幡町)
サポート期間:2025年10月~2027年9月末予定
現地訪問:2回/月
[導入のきっかけ]
地域のニーズに応える補聴器専門外来を開設し、聴覚検査の知識・技術・検査体制を医院の資産にしたい。
[課題]
診療に必要な環境整備、補聴器外来の運営体制の構築、聴覚検査の技術不足。
[支援内容]
検査設備の計画、補聴器外来の役割分担・チーム連携支援、聴覚検査の技術指導・体制構築。
[導入後の変化]
検査技術が向上、補聴器外来の基盤も整い、販売店との連携が進展。
[成果]
聴覚検査実績:250件/月。
補聴器外来予約枠:移転後3カ月で6倍以上に増加。
補聴器提供実績:1年で80名以上
[医療機関からの声]
「患者さん、業者、医院にとって三方よし」と言える補聴器外来を構築できている。
今後は、専門外来を行うための地方での人材確保と継続的な学習機会の支援も期待したい。
[課題]
地域に根づく補聴器診療を、一般外来と両立したい
石川県津幡町で3代続く耳鼻咽喉科医院の現院長である山田健太郎先生は、以前より難聴で悩む患者さんに対して適切な医療を提供したいと考えておりましたが、現状の設備では限界を感じ、同じ津幡町に移転開業を決意されました。長く地域に根づく補聴器診療を構築したいという思いから、Oto Lab.へご依頼をいただきました。
課題は、一般の耳鼻咽喉科診療と並行して運営できる診療の流れと、検査・補聴器対応を担う体制づくりでした。
正しい聴覚検査を基礎から学び、医院の資産にしたい
補聴器診療の土台となる聴覚検査について、人材育成も求められていました。正しい検査方法を基礎から学び、その知識・技術を医院に残すことが導入時の希望として挙げられていました。
[解決]
将来の診療を見据えた検査設備の計画
移転開業の計画段階から、検査室の配置・広さ、機器選定、室内レイアウトを検討しました。設備面は建設後に変更することは困難であるため、将来的に目指す診療体制をご相談しながら医院に合わせた設備づくりを支援しました。
医師・言語聴覚士・販売店が連携する外来運用
医師、言語聴覚士、認定補聴器技能者の役割を整理し、外来の方針を共有しました。運用を重ねながら課題を見直し、チームで話し合いながら改善を進める体制づくりを支援しました。
開院前の研修から、現場での検査技術指導まで
開院前から院内で研修を行い、純音聴力、語音聴力、補聴器適合検査、不快閾値検査、インピーダンスオージオメトリーなどを指導しました。検査手技だけでなく、結果から何が考えらえるかなど、現場で必要な視点などもお伝えしました。
[成果]
立ち上げ後、一般外来と並行する運用体制を構築
各聴覚検査の基本手技を習得し、現在では月250件以上の聴覚検査を実施できるようになり、一般外来と補聴器外来を並行しながらも診療に支障がでない検査体制が整いました。
※月250件以上は既存事例の掲載時点の実績です。
1年後の評価——補聴器外来の基盤と販売店との連携が進展
支援開始1年後のアンケートでは、補聴器外来の基盤が整い、以前より販売店との連携が進んだとの回答をいただきました。導入時の課題・不安・目標は、いずれも「解決・達成できている」、支援への満足度は「とても満足」と評価していただきました。
また、医院によると、移転前には補聴器相談の人数を年間最大40人と予想されていましたが、実際は1年弱で80人以上となりました。現在では194耳に対して補聴器の試聴や購入が行われ、事前予想を上回りました。
※人数は医院のアンケート回答に基づきます。年間40人は事前予想であり、前年実績ではありません。
[医院からの声]
補聴器外来として地域に貢献できていることを実感できた1年でした。御社のご支援のもと胸を張って「患者さん、補聴器販売店、医院にとって三方よし」と言える外来となってきたと思います。いつも現在だけではなく、将来のことも考えてご提案頂き感謝しております。
※支援開始から1年のアンケートより抜粋。
[今後に向けて]
今後の課題は、言語聴覚士・臨床検査技師の確保と、継続的な学習機会です。医院からは、地方での補聴器外来開設には人材確保も含めた検討が必要とのご意見をいただきました。外来を長く続けるための体制づくりも、重要な課題として共有しています。
Episode“00”「聴覚・耳科専門クリニックを目指して」
舟石川ひふみみクリニック(茨城県那珂郡東海村)
サポート期間:2022年10月~2025年9月
※Episode“00”の本事例は、Oto Lab.の設立前に弊社代表が個人事業としてご相談いただいた事例になります。
[課題]
大学病院レベルの耳科・聴覚診療をクリニックで実現したい。
[支援内容]
検査設備の提案、実践的な検査手技の徹底指導、検査体制構築支援
[成果]
言語聴覚士を中心に、正確な検査で質の高い耳科・聴覚診療、補聴器外来を実現。
[課題]
大学病院で行っていた耳科診療をそのままクリニックへ
院長の貞安令先生とは東京女子医科大学東医療センター(現 足立医療センター)耳鼻咽喉科で出会い、耳のスペシャリストである須納瀬弘教授を共に師事しました。須納瀬教授からは医療に対する姿勢や考え方、患者さんへの接し方など多くのことを学ばせていただき、貞安院長をはじめ、多くの先生方と耳科診療に携わらせていただきました。
貞安院長は須納瀬教授と同様に聴覚・耳科領域がご専門とされ、耳の治療をできる限りクリニックで完結したいという信念をお持ちでした。診療から手術まで一貫して耳の治療ができる知識と技術を最大限に活かすため、より専門的に対応できる設備や環境を整える必要がありました。
診療レベルに合わせた検査部門の確立
耳科手術や補聴器診療に対応できる検査体制を構築するために、検査室の配置や広さ、検査機器の選定、人材育成(検査技術指導、必要な医学知識の提供)などが課題でした。
[解決]
理想の診療に耐えうる設備
耳科・聴覚専門クリニックとして対応できる検査の項目と検査の質を整えるために、院内での検査室の配置、検査室の広さ、検査機器の選定など、クリニックの構想段階から話し合いを重ねました。クリニックでは珍しく防音室を2部屋設置し、オージオメーターを用いた聴覚検査はもちろん、耳管機能検査や耳音響放射、補聴器適合検査など、より専門的な耳科診療と補聴器診療を両立できるようサポートしました。
基本の検査手技の徹底
まずは日常業務を確実に遂行できるよう、基本的な手技の徹底を心がけました。
聴覚検査は主観的な検査が多いため「検査者の先入観」も結果に大きく影響します。正確な結果は、精確な手技でしか得られないため、検査者の先入観が入り込まないよう、一つ一つの手技を精確に行うよう指導しました。
とくに純音聴力検査は診断における最重要情報であるため、患者さんへの説明から機器装着、閾値測定、マスキングまで、現場ですぐに活かせるよう実践的にサポートしました。
検査の意義を理解し、応用の利く検査体制の構築
検査手技の指導だけでなく、耳科疾患、検査の原理、結果の解釈(なぜこのような結果が得られたのか)など、検査の臨床的意義(検査と疾患の関連)を理解し、実際の検査に活かせるよう指導しました。
[成果]
現在では言語聴覚士が2名在籍し、大学病院と遜色ない検査体制を構築しています。また、補聴器診療をほぼ毎日行いながら、耳科学手術や遺伝性難聴の遺伝子検査の実施など、充実した耳科・聴覚診療を提供しています。
今まで他院で「もう治らない」と言われていた方や、友人から「補聴器なら舟石川ひふみみクリニックがよい」と勧められた方など、耳で悩む多くの患者さんを支えており、茨城県の聴覚・耳科診療を牽引しています。
聴力・効果測定のスキルアップで
顧客満足度と信頼の向上を目指す。
シグニア補聴器(WSオーディオロジージャパン株式会社)
サポート期間:2025年10月~2026年3月(オンライン講座5回+実地研修1回)
※対象は補聴器販売店で補聴器フィッティングに関わっている方
[課題]
各測定の重要性の共有と手技の標準化。
[支援内容]
オンライン講座による知識の習得、実地研修での実践トレーニング
[成果]
各測定の意義を再確認し、基本手技やフィッティングへの活用方法を習得。
[課題]
聴力・効果測定の重要性について、十分な共有ができていない。
耳せんや機種、処方式などを決定したり、補聴器調整が狙い通り行えているか、聞こえの改善を評価したりするうえで、各測定は補聴器フィッティングにおいて重要な情報です。しかし、多くの補聴器販売店ではその重要性を十分共有できていないのが現状でした。
補聴器フィッティングの根拠が曖昧になりがちである。
補聴器フィッティングでは、「補聴器をどう調整するか」に意識が向きがちで、その根拠となる各測定がおろそかになりやすい傾向がありました。
よりよい補聴器フィッティングには正確な測定、すなわち「確かな根拠」が必要ですが、現状ではその測定手技に確信が持てず、補聴器フィッティングの根拠が曖昧になっていました。
教育環境を整えることが難しい。
補聴器フィッティングは多くのプロセスを含むため、各測定について十分な経験を積みにくいのが現状です。また、身近に「十分経験を積んだ指導者」がいることも少ないため、十分な教育を受けられないまま現場業務に携わっていることが多く、各測定の標準化が難しい状況でした。
[解決]
【オンライン講座】
聴力測定の基本と耳の基礎知識
なぜ聴力測定が補聴器フィッティングにおいて重要なのか、目的や意義なども含めて聴力測定の概要(測定を行う上でのポイントや注意点)についてお伝えしました。
また、測定結果を正しく解釈できるよう、聴力測定に必要な知識(耳の構造と機能、耳科疾患など)についても触れました。聴覚医学の知識は、聞こえの相談を受けるうえで必要不可欠であり、補聴器ユーザーの聞こえの状態を正確に把握することで、よりよいフィッティングにつながるよう支援しました。
マスキングの原理とオージオグラムの読み方
聴力測定で多くの方がぶつかる大きな壁の1つが「マスキング」です。
マスキングは実際の手技で行う際と、オージオグラムを読む際とで、考え方や順序が異なります。そのため、まずは「マスキングの原理を理解し、オージオグラムの結果をみてマスキングが適切に行われているかを判断できる」ようになることを目標にしました。
内耳(蝸牛)がどの程度遮蔽されているか、どの程度遮蔽しなければならないかを理解するのに苦労する方が多いため、一つ一つ順序だてて説明しました。
また、「講義ではわかったが、実際に一人で考えるとわからなくなる」を防ぐために、オージオグラムを使った例題を作成し、反復練習を通じて理解を深められるよう支援しました。
純音聴力測定の方法(気導聴力、骨導聴力測定)
純音聴力測定は主観的な測定であるため、測定者の技量によって結果が大きく変わります。
各販売店での測定手技の標準化も視野に入れ、測定の説明から受話器装着、閾値測定、マスキングまで、基本的な手技を習得するためのポイントやコツを共有しました。
今までよくわからないまま測定を行っていた方も少なくありませんでしたが、正しい測定方法を一から学ぶことで、自信をもって測定を行い、狙い通りのフィッティングに近づけるよう支援しました。
語音聴力測定・効果測定の方法
語音聴力測定や効果測定は補聴器調整において重要な情報であるため、測定の意義や結果の解釈を重点的にお伝えしました。
測定手技については、現場の限られた時間で必要最低限の情報が得られるよう、効率的に測定するポイントをお伝えしました。とくにマスキングについては、原理は同じでも純音と語音で考える手順がやや異なるため、混乱する方もいましたが、手技の流れとその理由についても、理解しやすいようにかみ砕いて説明を行いました。
【実地研修】
実地研修で、より実践的な手技を習得
オンラインでは伝えにくい実際の手技の様子や、測定中にどのようなことを考えながら行っているかなどを直接見て、自ら実践して練習できる機会を設けました。
測定のチェックポイントを確認できる「習熟度評価表」を用い、自分の測定が正しく行えていたかをフィードバックしながら、スキルアップトレーニングを積んでいただきました。
[成果]
オンライン講座は約半年間、何度でも視聴可能とし、繰り返し復習することで現場ですぐに活用できるカリキュラムを組みました。
実地研修も併せて、個人のスキルアップはもちろん、教育環境を整えにくい各測定について、各販売店の社内研修にも取り入れられるような基礎内容にしました。
補聴器における「調整のスキルアップ」ではなく、「聴力・効果測定のスキルアップ」という別の視点からアプローチすることで、多くの補聴器技能者がよりよい補聴器フィッティングを行えるよう支援しました。
不安だった測定に「確信」が持てるように。
技術の補聴器店 みみエイド(Hear Japan株式会社)
サポート期間:2025年12月~2026年5月(月2回の訪問)
[課題]
各測定に自信がなく、時間ばかりかかってしまう。
[支援内容]
各測定の基本手技の習得。マスキングを体で覚える。
[成果]
測定に確信がもてるようになり、補聴器フィッティングにも自信がついた。
[課題]
測定に自信がないうえ、時間もかかる
最も基本となる純音聴力測定について、重要性は感じていながらも、どのように学んだらよいかわからず、日頃から不安を抱えながら測定をしていました。とくに骨導聴力測定では、受話器をどのように装着すればよいかがはっきりせず、測定ごとに閾値が不安定になることも多くありました。
また、語音聴力測定や効果測定も手技に自信が持てず、時間もかかってしまうため、省略してしまうこともありました。
マスキングがわからない
これまでマスキングについて何度か勉強していたものの、「なぜマスキングが必要なのか」、「どのように非測定耳で聴取してしまっているのか」、「どの程度のノイズレベルが必要なのか」など、マスキングの原理や理論がうまく整理できていませんでした。
また、実際の手技でも正しいマスキング方法がわからないため、純音聴力測定では聴力像に関係なく機械的に一定のノイズレベルを負荷し、効果測定ではノイズを負荷せずにマフのみで遮蔽するなど、非測定耳を十分に遮蔽できているか不確実なまま測定を行っていました。
マスキングについて正しい方法を学んで改善をしたいと思いながらも、誰に相談してよいかわからず、悩んでいる状況でした。
[解決]
正しい基本手技を習得
測定ごとに手技のばらつきがあったため、まずは「正しい測定手技がどのようなものか」を各測定でしっかり見ていただくことから始めました。
各測定は「測定者」と「被測定者」の主観が結果に大きく影響するため、測定者の技術が成熟していないと正しい結果を得ることが難しくなります。測定者の先入観や被測定者の曖昧さなど、測定に影響する因子をしっかり把握し、惑わされないために一つ一つの手技を精確に行うよう徹底しました。
純音聴力測定では、機器装着と閾値測定、マスキングのポイントを重点的に指導し、ある程度の所要時間はかかっても、基本に忠実な測定方法で正確な結果を出すことを優先して指導しました。
語音聴力測定や効果測定では、測定の意義、方法、マスキングまで、基本となる内容を一から説明し、オージオグラムを参照しながら、できる限り短い時間で必要な情報を得られるよう、測定手技の工夫などを伝えました。
マスキングを体で覚えてもらう
マスキングを理解するために必要な知識、マスキングの原理、オージオグラム上での適正マスキングの見極め方、必要なノイズ量の計算など、「マスキングとは何か」という基本から一つずつ丁寧に、繰り返し説明を行いました。
また、これまで記録していたオージオグラムを見直し、実効マスキングレベル、実効レベル、内耳が遮蔽されているレベルなどを順序だてて反復練習をしていただくことで、マスキングへの理解を深め、オージオグラムからその測定が適切に行えているかを判断できるよう支援しました。
座学と並行して実際の測定手技を指導しました。多くの方は「結局、何dBのノイズを負荷すればいいのか」とすぐに一つの解答を求めようとしますが、それはマスキングの原理や理論を理解していなければ算出できません。
測定中は気導閾値と骨導閾値に応じてノイズ量を変化させる必要があり、柔軟に対応しなければ真の閾値にたどり着けないことが多いため、時間がかかっても理論を理解できるまでは「プラトー法」を徹底して実施するよう指導しました。
[成果]
現在では、オージオグラムを見てマスキングの必要性を判断し、必要なノイズレベルを算出ができるようになりました。
また、これまで曖昧で悩みながら行っていた各測定も、基本手技を精確に実施できるようになったことで、自信を持って補聴器フィッティングに活かせるようになり、顧客満足度と信頼の向上に大きく貢献しています。
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